【船井総研】保険代理店成功事例レポートvol.2

 

【目次】
1.仕組みを整えるという覚悟
2.エリアを絞り込む

1.『仕組みを整えるという覚悟』

本日は、M代理店の営業3名の方と経営相談。
売上1億円~3億円従業員15名~30名規模の代理店がそのうえのステージへいくためには、ビジネスモデルと仕組みを整える必要があります。

その変革に際しては既存のお客様を手放すこともあるし、従業員とのハレーションが起こることもあるでしょう。
ただそれを恐れて中途半端な変革をおこなうのは最も危険なことです。

変革にはリスクがつきものであるし、成功には覚悟が必要です。
商圏を絞り込み、商圏内のシェアを確立するために、商圏外のお客様を手放すことになるかもしれない。
そのために一時的に売上が下がることがあるかもしれない。

新規部隊と更改部隊を明確に分けると、担当者が変わりお客様が離れてしまう可能性があります。
そうすると一時的に売上が下がるかもしれませんね。

ただ、それも投資です。
目先の売上にこだわっているといつまで立っても仕組みの整った組織体制を構築することはできません。

組織を拡大するためには若い人材が入りたいと思える企業にしなければなりません。若い人材が入社したときに稼げる仕組みが整っていなければなりません。

若い人材が次々と入ってこない企業は必ず衰退します。
目先の売上よりも、3年5年を考えた戦略を徹底しなければなりません。

もちろんそれには経営者の覚悟が必要であり、従業員様への指導力が必要です。
本当に永続する企業を望んでいる、後世に続く企業をつくりたい、と思われる経営者の方はその覚悟が必要になります。

永続する企業を創るためには組織を拡大しなければなりません。
組織を拡大するには若い人材が稼げる仕組みを整えなければなりません。
若い人材が稼げる仕組みというのは存在しますし、現に成功している企業もあります。

それを考えることをあきらめては組織が絶対に拡大しないし、
仮にそのモデルが見えていてもそれを実行するだけの覚悟がなければ成功しません。

ぜひ皆さんも中長期で会社を拡大する仕組みづくりについて考える時間を意識的にとってみてくださいね。

 

2.『エリアを絞り込む』

本日はD代理店にて経営相談。
強みが数字に表れており、約9割が法人契約とのことです。

社長は、ヒアリングからの提案による契約、お客様からの紹介による新規顧客開拓、法人会の活用、DM配布など幅広くおこないながら着実にお客様との関係を構築していらっしゃいました。

今後、社長は営業エリアを絞り込んでいくことを検討しておられます。
エリアを絞り込むことは営業先数を減らすなどの理由からなかなか踏み切れない社長もいらっしゃいますが、D代理店の社長は既に具体的な地名までイメージされています。

営業エリアを絞ることは地域内での顧客シェア(存在感)を効率的に高める効果が期待できます。
また、地域での存在感が強くなると口コミや紹介も増え、より効率的に契約の獲得ができるようになります。

そのような理由から、エリア戦略はブランド化と効率化を同時に達成できる戦略といえるでしょう。

営業エリアを絞り込む際は、エリアの分析が重要です。
法人をターゲットとする場合は業種ごとや従業員規模、売上規模ごとの法人数、個人をターゲットとする場合は世帯数や年齢層、持ち家と借家世帯の割合などが該当します。

加えて、年次ごとの推移も確認しましょう。
減少傾向にある場合は将来的にもマーケットが縮小していく可能性があります。
エリア分析と併せて自社分析もおこなうとより良い戦略が見えてくることがあります。

自社の契約状況を分析するとよく売れている商品や顧客属性などの傾向がわかり、それが自社の強みであると考えていくことができます。

自社の強みを把握して、その強みを活かせるエリア(機会)で勝負をするといういわゆる「クロスSWOT」の考え方は、戦略立案の基本的な考え方ではありますが有用性が高いので、ぜひ一度分析してみることをオススメいたします。

以上