保険代理店の開業の流れとは? 〜開業後のサポートについてもご紹介〜

ここでは新規に代理店契約を行い、代理店として開業できるまでの流れについて、某保険会社様を例にとって説明していきます。

業務委託の契約から商品販売開始に至るまで、乗合代理店と専属代理店で異なる部分に注意しながら確認していきましょう。

また、保険代理店の開業後、提携先の保険会社からサポートを受けることができる場合があります。

そちらについても合わせてご紹介させていただきます。

 

業務委託契約の締結までの流れ

提携希望先である保険会社への連絡

まずは、代理店契約を結びたい保険会社へ連絡を取りましょう。

各保険会社の指定する連絡方法で、応募・問い合わせを行います。

または、一つの会社と契約した後にその他の保険会社を紹介してもらう方法もあります。

保険会社の代理店営業担当者(ソリシター)の横のつながりで別の保険会社の担当を紹介してもらえる場合もあります。

例1). ウェブページ上の応募フォームから連絡する

例2). 最寄りの営業所へ直接連絡をとる

 

保険会社担当者との事業概要・計画についての確認

連絡後、保険会社の担当者と具体的な事業概要・計画について話し合います。

しっかりと事業計画を立ててから臨みましょう。

契約に応じたインセンティブや、商品カテゴリに応じた手数料基準、などは商品性と共に経営におけるとても重要な指標になります。この辺りはしっかりと理解しておきましょう。

 

保険会社による業務委託契約の審査・契約締結

担当者との話し合いで具体的な事業内容の確認がとれると、保険会社側での審査が始まります。

この審査に通過することで業務委託契約を締結することができるのです。

契約締結の際、加盟するために加盟金が必要となる場合がありますので準備しておきましょう。

この場合、経験者の方は過去の実績をまとめておくと良いでしょう。

 

保険商品販売開始までの流れ~乗合代理店の場合~

他の提携先保険会社への新規代理店登録の承認申請

すでに他の保険会社の商品を代理店として扱っている場合、その保険会社に新たに代理店契約を行うことを申告し、承認をもらいます。

 

新規に業務委託契約を締結した保険会社の代理店登録

新規に提携する保険会社に代理店として登録されます。

 

代理店登録後の研修

代理店登録後、保険商品やコンプライアンス、システムの使い方等の研修を受けます。

 

商品販売開始

晴れて、代理店として保険商品の販売を開始できます。

 

保険商品販売開始までの流れ~専属代理店の場合~

代理店登録前の研修

保険会社によっては、業界共通資格試験のための研修を行ってもらえる場合があります。

しっかり研修を受けて試験に備えましょう。

 

業界共通資格試験

最寄りの会場にて受験します。会場については生命保険協会または日本損害保険協会のHPをご確認ください。

なお、生命保険の資格試験は月に1度、損害保険については平日のほぼ毎日、テストを行っています。スケジュールをよく確認しておきましょう。

資格登録のために1万5千円分の収入印紙が必要となるのであらかじめご用意ください。

 

代理店登録

合格後、代理店として登録されます。

 

代理店登録後の研修

代理店登録後、保険商品やコンプライアンス等の研修を受けます。

 

商品販売開始

晴れて、代理店として保険商品の販売を開始できます。

 

保険代理店の開業後に受けることができるサポート

スキルアップ支援

保険代理店として業務を行っていく中で、さらなる業務内容・効率の改善には、各種のスキルを向上させる必要があります。

各保険会社では、提携代理店に対し、各種スキル学習の支援や、保険会社の営業マンの営業ノウハウを学べる支援を行っています。

  • 各種研修・勉強会(法体制、地域情報、商品知識、実務知識)
  • e-Learning
  • OJT(保険会社社員の同行営業による実践研修)
  • 資格取得支援制度

 

事務手続き支援

また、税務や設計書システム操作などの事務手続きでわからないことがあった際に利用できる窓口を開いていることが多いです。

中には全国各地に支援拠点を置いている会社もあるので、積極的に活用しましょう。

  • 電話相談窓口
  • 支援拠点窓口相談
  • 担当者との定期対談
  • 経営支援会員サイト
  • コンプライアンス・体制整備相談窓口
  • 保険税務相談窓口

 

資金・報酬支援

保険会社によっては、事業開始直後の収入に対する不安を取り除くために、前払いで保険会社から収入(「前払い手数料」と呼ばれる)を得ることができる支援制度があります。

保険商品の販売手数料より早く受け取ることが可能であるため、初期にまとまった資金を獲得することができます。ただし、注意しなければならないのは「未納や失効・途中解約」があった場合は未経過分の先に受け取った手数料を戻入れしなければなりません。

また、査定期間ごとに獲得契約額が一定の値を超えると基本手数料に加えてボーナス手数料を受け取ることができる制度を設けている会社もあります。

新設の場合や、新入社員を対象に一定の成績基準をクリアすることによる固定給補助制度を用意している保険会社もあります。

  • 前払手数料制度(みなし年払い制度)
  • ボーナス報酬制度
  • 固定給補助制度

 

その他支援

交流、または情報の共有を目的とした総会を行う制度や、販売実績を正しく評価するために表彰する制度があります。

  • 国内総会
  • 海外総会(2017年11月現在海外表彰などは自粛になっている)
  • 表彰制度
  • 経営者会議
  • 各種季節ごとのキャンペーンなど
  • 新商品勉強会
  • 最新税務勉強会

 

顧客紹介サービス

極めて優秀な代理店に認定されると、所在地エリアにおいて保険会社に直接問い合わせのあった新規のお客様の紹介を受けられることもあります。