【船井総研】保険代理店成功事例レポートvol.4『従業員満足度一番主義』

株式会社船井総合研究所保険チームです。
本日のテーマは『従業員満足度一番主義』です。

【見どころ】

企業体が求めるものは大きく分けて下記の3つがあります。
①収益性 ②社会性 ③教育性
①は自社の売上・利益の追求 ②は顧客・社会への価値の追求 ③は従業員の満足度・成長の追求 と言い換えられます。
これらは会社ごとに優先順位とその関連性への考え方が異なります。

本日は、③を最も重視されている保険代理店をご紹介します。

『従業員満足度一番主義』

本日は、W代理店にご訪問。
こちらの代理店様の特徴は何と言っても従業員満足度一番主義です。

なんと週休3日制。
それでも営業一人あたり生産性は1500万円とかなり高水準です。

従業員満足度一番主義経営の秘訣とは何なのでしょうか。

まず最も社長が念押しされていたのは、行動指針です。
具体的な明文は自粛しますが、内容はこちらです。

「従業員→従業員の家族→取引先→取引先の家族」

こちらが事務所内に大きく掲載されています。

行動の判断軸として順序を上記に徹底されているそうです。

上記を見てもわかるように、社長は従業員様を最も大切にしようと考えているし、
従業員様も自身以外の従業員の幸せを一番に考えて行動することを承知しています。

社長は独立を決意されて、自分が従業員を雇用するとなったとき、
初めて会社としての経営理念や行動指針を考えるようになったそうですが、
そのなかで一番始めにこう思ったそうです。

「自分の会社に入社してくれる、いつも一緒に働いてくれる従業員。
まずは普段自分の最も近くにいる人を幸せにしよう。」

自分の近くにいる従業員を幸せにできないのに、お客様を幸せにできるわけがないし、
従業員が幸せでないのに従業員がお客様を幸せにできるようになるとは思えなかったそうです。

また、社長は企業として組織の拡大を望んではいません。
社長が考えていることは「いまいる従業員の幸せ」です。

ただ組織を拡大しなければ代理店としての存続が危ぶまれるし、
それは従業員の未来に関わることでもあります。

ここで大事なのが、発想が従業員ファーストであることです。
多くの経営者は「組織の拡大」そのものが動機であり目的になってしまいがちです。

しかし、それでは残念ながら従業員はついてきません。

なぜなら、組織の拡大は従業員にとっては自分たちの望みと同じ方向を向いているとは思えないからです。

人間は本質的に変化を嫌う動物なので、当たり前のことです。

ただ重要なのが、それが従業員のためであるということが従業員に伝わるかどうかなのです。

『会社の目的をどのように従業員に浸透させるか』

こちらの代理店の社長は、従業員の幸せを考えた結果、組織拡大の必要性を感じているのです。
だから従業員に伝わります。

業界はこうで、時代はこういう風に流れていて、
10年先同じように働けるかはわからない、

だから僕らも変わらないといけない。

あくまで経営者は、組織として経営という役割を担っているだけで、立ち位置は従業員と同じ、
みんなでいっしょにこの幸せな空間を維持していこう。

社長はこういった発想を非常に大切にされています。

なるほど会社組織を一つのチームとして例えたら、
あくまで経営者は経営というポジションを担っているだけなのです。

それはチームの存続のために必要な「役割」であって、
その役割を担っているからといって「えらい」わけではないのです。

人口減少により人不足が騒がれる昨今、代理店業界では従業員の幸せにここまでとことん向き合っている経営者もいるのです。

そしてそれが心からの思いであり、従業員を従業員として捉えるのか、
従業員を「なかま」として人生を共にしている人として捉えるかの違いでなのです。

マネジメント領域の採用・育成・定着は今後ますます重要になってきます。

「何のために働くのか」その指針として従業員が最も理解しやすいものが、
自分たちの安定・幸せです。

どんな企業のどんな従業員にも決まりきった考えがあてはまるわけではないですが、
同じような考えを持つ人が企業としての考えに共感すると、チカラ強い組織ができます。

従業員満足度一番主義はその一つの答えにすぎません。

企業として何を目指すのか、どうありたいのか、経営者の「思い」が最も大切であり、
その「思い」に組織が共鳴している保険代理店の例として、ぜひ参考にしていただきたいと思います。

以上